いけばなの始まり
人は いつ頃から お花に興味を持つようになったのでしょうか。日本では 農耕生活が始まった 縄文時代よりも前だと言われています。
なぜなら その時代の遺跡から 花や葉っぱを形どった首飾や土器が出ているからです。 その時代の人も 花は美しいと感じたので花を髪にさしたり 体につけていたと思います。 しかし 生の花は すぐにしおれてしまうので 金物や土を焼いたもので作った花をつけていました。その後 ある時代に 間違って川に落とした花が 次の日に見ても 枯れていませんでした。それを見た人は「なるほど 花は切っても水につけておけば 枯れないんだ」と気づきました。
今では 水にいれておけば 長時間 お花がもつというのは常識ですが この時代では大発見でした。それ以来 花は野に生えているものから 家の中でも飾れるものとなりました。
最初の頃は 綺麗な花を ただバサッと 土器にさしていたと思われますが 時代がたつと 神様や仏様に見てもらう為に供える様になりました。
その後 足利時代になると 宮廷で「花合わせ」という遊びがおこなわれました。この「花合わせ」というのは おのおの お花を持ち寄って隣の人と そのお花を比べて どっちのほうがりっぱかを競う ゲームみたいなものでした。 この「花合わせ」には 勝ったほうが いろいろな賞品を貰えたので 参加者は真剣に行いました。この時に 持っていった花をよく見せるために いろいろ工夫したことが いけばなのはじまりとなっています。